秋

バイカイカリソウ(梅花錨草、梅花碇草)   Mさんのメール

バイカイカリソウ(梅花錨草、梅花碇草)

メギ科 イカリソウ属

2010 3/26


佐賀県のとある山

のどかな山間に咲く、可愛いバイカイカリソウさんに あいに行きました。
蕾がたくさん。しばらく楽しめそうです。








バイカイカリソウの名前の由来は、容姿が梅の花と船のいかりに似ていることからついたようです。








花のサイズは、8mmくらいで とても小さい。





蕾です。

下から覗いてみると。









どこから見ても 可愛いですね〜














歩きやすい緩やかな山道でした。



晴れわたる青空の下
山道では 誰とも出会いません。


とても静かな山道を一人で歩いていると
ふとMさんのことを思い出しました。

「ああ、もう一年立ったのねー」



Mさんとの出会いは一昨年の秋
と言っても 
実際にお会いした事はなくネット上です。

Mさんの花のHPは 私の大のお気に入りでした。



その時 すでに末期癌のMさん。

初めて Mさんの掲示板に
「どうか希望を持って生きて欲しい」と言う内容の書き込みをしたら
コメントに返事があり、さらに直接私宛のメールが届いた。





はじめまして、「あやふや花図鑑」のMisukunです。
HiroさんのHP、綺麗なお花で、凄いですね。
ナンバンギセルの花弁、このように綺麗なのを見るのは初めてです。
元気になったらMisukunも探してみます。

今日、夕方、病院へ戻ります。
病院ではインターネットが出来ません。
メールの返事は無用です。
今後、私の闘病生活は厳しさが増してくると予想しています。
家へ帰れる時は、どんどん少なくなります。
HPの更新もほとんど出来ません。掲示板も見れません。
今後とも、すえながく(私が元気だったら)、よろしくお願いします。


2008年 9月




その後 掲示板では、皆さんに向けて
「クリスマスの頃には 元気になって帰れます。」 とありましたが


私には
「今後、私の闘病生活は厳しさが増してくると予想しています。」
でした。

きっと
身近な人には、本当のことが言えなかったのでしょう。


この一通のメールで
Mさんの癌がかなり進行していることを 
それから その日が近いことも悟ったのです。

出来る事は、Mさんの思いを深く受けとめ、祈ることだけでした。





私の前を 風のように通り過ぎたMさん。

とても短い出会いと別れでしたが
心に 美しく鮮明に残りました。

今日 出逢ったバイカイカリソウ花のように・・・・。



今頃 天国の花園で、楽しく写真を撮っておられることでしょう。
こちらこそ すえながく、よろしくです!









もう一度 バイカイカリソウと満開の桜を見て帰りました。









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